養殖

漁場のロケーション

地理的には大きく2つの海域に分かれています。
一つは九州の中でも南に位置する志布志湾。
もう一つは日向灘に面した延岡の漁場です。
いずれも太平洋に面しており、黒潮の恩恵を多大に受けられる海域となっています。

漁場の特性

黒瀬水産の漁場の特性も大きく2つに分かれます。
一つは陸地や岩礁、テトラポットなどに守られた穏やかな漁場。
ここでは、モジャコ期から約1年間飼育します。
モジャコ時期は遊泳力が弱く、頻繁に摂餌が必要になるので穏やかでいつでも給餌できる環境が重要となります。
⇒内之浦漁場
⇒浦城漁場
 
また、出荷専用漁場もこの特性を持つ漁場となっており、周年出荷を可能としております。
⇒串間漁場
 
もう一つは水深が深く、潮流の速い、潮通しの良い漁場です。
いずれも外海からの影響を受けやすく時化が多い漁場です。
施設のメンテナンスや給餌可否の判断が重要になってきます。
ぶり本来の生息環境に近く、ある程度大きくなって遊泳力のついた1年目の魚から2年目の魚を育てています。
⇒黒瀬漁場
⇒浦城沖漁場
 
 

黒瀬水産の漁場環境

黒瀬漁場や内之浦漁場は九州の南部に位置し、黒潮が近くを通ることから水温の高い海域です。
浦城漁場や浦城沖漁場はこれらよりやや低い水温ですが、いずれも、1年の4分の3がぶりの飼育的温帯に含まれます。
ぶりの飼育において重要な環境要素はたくさんありますが、特に水温や海中の溶存酸素量は成長や生存に対して大きな影響を与えます。
低くなると摂餌活性が落ちるなど、育成に悪影響がでてきます。低くなりすぎると酸欠による死亡の恐れもあります。”水生生物の生息環境として維持することがのぞましい基準”として設定された水産用水基準では6mg/L以上となっており、通常年平均と比較する数値ですが、各漁場とも上回っています。
また、ぶりは一般的に4mg/L以上であれば正常に育つとされています。黒瀬水産の各漁場ともに低い時期でも5mg/Lを下回ることはほとんどなく、非常に良い飼育環境となっています。
 

自然との共存

養殖業を長く続けるためには、漁場の環境維持と周辺に生息する自然界の生物との共存、広くは飼料原料となる魚や植物類が持続的に利用可能であることなど、”自然との共存”が必要と考えています。
これらを実現するための黒瀬水産の取り組みを紹介します。
漁場環境の維持
 
魚の健康や給餌可否にも影響することから、毎日水温・溶存酸素量・透明度・比重・水色を確認しています。
 
年1回、漁場の海底の硫化物量、底生生物の分布構成、汚染指標生物の有無を調査しています。
水産用水基準や、漁場外での調査結果と比較して判断しています。
海底環境は固形飼料を使い大きく改善され、水産用水基準をより大幅に低くなっており、好環境です。汚染指標生物も見つかっていません。
周辺に生息する自然界の生物との共存
 
志布志湾はウミガメの産卵地になっています。
また、魚類はもちろん鳥類なども豊富に生息しています。
養殖場がある場合、施設の網にこれらの生物が引っかかって死亡してしまう事故が考えられます。
黒瀬水産養殖設備はこれらの生物に悪影響を与えないような仕組みになっています。
また金網で頑丈なため、サメなど外敵の被害もなく、駆除の必要がない点も共存につながっています。
飼料資源の持続的利用
 
魚粉原料の資源負担を軽減するため、低魚粉飼料をメインで使用しています。
高魚粉飼料と遜色ない成長と肉質が得られることを試験にて確認しております。
海産原料はもちろん、植物などの陸上原料に関しても持続的利用が求められています。
これらを満たす原料の使用についても積極的に取り組んでいく考えです。
 
地域との共存
 
養殖業は、公共物である海を使用する権利をもらって営んでいる側面から、地域との共存は必須です。地域の皆様のご理解とご協力のもと、発展を目指します。
 

我々黒瀬水産の海洋部は“逃がさず、殺さず、健康な魚を早く大きく”を使命として、日々魚の世話をしています。

 

安定供給

私たち黒瀬水産は年間約150万尾の魚を出荷しており、現在は200万尾の生産規模達成を目標に日々励んでいます。
安定的な供給をする上で大切なことは、尾数の確保と年間通じて出荷サイズの魚を持つことです。
 
当たり前の話ですが、ポイントは・・・
逃がさず
 
施設のメンテナンスはこまめに。
天井網はしっかりと閉める。
 
魚をハンドリングするときは慎重に・・・
死なさず
 
1尾ずつ丁寧にワクチン接種。
感染を未然に防いで投薬の機会を最小限にします。
ワクチンで防ぎきれなかった病気は投薬で治療してあげます。
専属の獣医師に診断、処方してもらいます。
 
健康な魚
 
ニッスイ大分海洋研究センターの指導を受けて魚病の知識を習得した潜水士が毎日潜って魚の健康チェックをしています。
魚病の発生が確認された場合は、獣医師の指導の下、対処します。
表層は太陽光などの影響で1日の水温変動が大きくなります。
そこで黒瀬水産では、給餌以外の時は10mほど生簀を沈めることで水温の影響を軽減させ、魚に快適な環境を保っています。
早く大きく
 
ぶりに必要な栄養素が計算されて配合されている固形飼料を給餌しています。
魚の成長に合わせて適した大きさの飼料に変えていきます。
 
給餌のプロが魚の遊泳状況を見ながら適量を給餌していきます。